「中も他と変わらないわね」
「入り口から、想定済みだ」
エルルとロンドが辺りを見回している。
ダンジョン内は半分が岩でできた洞窟で、残り半分が鉄板が張られたような作りになっている。天井は洞窟側が5メートル程で、鉄板側は高すぎて上まで見通せない。所々から突き出た岩が光を放ち、辺りを薄っすらと照らしている。
「ここは当たりだな」
「そうね。暑くもないし寒くもないし、おまけに明かりまで付いてるんだから、ここは期待できそうね」
ダンジョンはここのように、環境が良いという訳ではない。他のものは灼熱地帯や極寒のものあり、それプラス真っ暗闇という場所もある。このダンジョンは環境の良いダンジョンと呼べる。
「俺が先頭行く。キキとミルフィーはアル達の護衛で、マックスは殿だ。エルルとグレンはいつも通り、全体のサポートをしろ」
「わかったよ~」
「頑張ります!」
「「お願いします!」」
「了解ですな」
「わかったわ」
「…」
グレンは返事を戻さずに頷いた。
「よ~し。奥に進むぞ!」
クロムは周囲を威嚇をするように、声を張り上げた。

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