2023年11月4日土曜日

13.ダンジョン内部

 

「中も他と変わらないわね」


「入り口から、想定済みだ」


 エルルとロンドが辺りを見回している。


 ダンジョン内は半分が岩でできた洞窟で、残り半分が鉄板が張られたような作りになっている。天井は洞窟側が5メートル程で、鉄板側は高すぎて上まで見通せない。所々から突き出た岩が光を放ち、辺りを薄っすらと照らしている。


「ここは当たりだな」


「そうね。暑くもないし寒くもないし、おまけに明かりまで付いてるんだから、ここは期待できそうね」


 ダンジョンはここのように、環境が良いという訳ではない。他のものは灼熱地帯や極寒のものあり、それプラス真っ暗闇という場所もある。このダンジョンは環境の良いダンジョンと呼べる。


「俺が先頭行く。キキとミルフィーはアル達の護衛で、マックスは殿だ。エルルとグレンはいつも通り、全体のサポートをしろ」


「わかったよ~」


「頑張ります!」


「「お願いします!」」


「了解ですな」


「わかったわ」


「…」


 グレンは返事を戻さずに頷いた。


「よ~し。奥に進むぞ!」


 クロムは周囲を威嚇をするように、声を張り上げた。


にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村 ファンタジー・SF小説ランキング
ファンタジー・SF小説ランキング

0 件のコメント:

コメントを投稿

17.二匹目

   クロムとバリアントの戦闘が始まる。  クロムはAランクの冒険者だ。バリアントと言えど、一層に現れる奴に後れを取ることはない。ハサミの攻撃を軽く躱しながら、それを切り飛ばす。 「すご~い!」 「私達なら、あれぐらい平気だよ~」 「うん」  ミカ達は驚いているが、キキとミルフィ...